「子供にプログラミングを学ばせたいけど、どの本を選べばいいかわからない…」と悩む保護者の方は多いのではないでしょうか。書店に行くとプログラミング関連の本がズラリと並んでいて、どれが自分の子供に合っているのか判断しにくいものです。
プログラミング学習の本は、子供の年齢と興味に合ったものを選ぶのが最も大切です。難しすぎる本を渡してしまうと、プログラミングへの苦手意識が生まれてしまいます。
この記事では、未就学児から中学生まで年齢別におすすめの本を紹介します。ビジュアルプログラミングの入門書からテキストプログラミングへのステップアップ本まで幅広く取り上げているので、お子さんにぴったりの一冊が見つかるはずです。

プログラミング本を選ぶときの3つのポイント
本を選ぶ前に、押さえておきたいポイントが3つあります。ここを意識するだけで、お子さんに合った本を見つけやすくなります。
ポイント1:子供の年齢・発達段階に合わせる
プログラミングの本は大きく分けて「ビジュアル型」と「テキスト型」の2種類があります。未就学児〜小学校低学年にはイラストが多いビジュアル型、小学校高学年以上にはテキスト型の入門書が適しています。
年齢だけでなく、パソコン操作の経験値も考慮しましょう。マウス操作に慣れていない子には、まずパソコンの基本操作を学べる本から始めるのも一つの方法です。
ポイント2:使用するツール・言語で選ぶ
子供向けプログラミングの本は、対応するツールや言語によって内容が異なります。代表的なものを整理しておきます。
| ツール・言語 | 対象年齢 | 特徴 |
|---|---|---|
| ScratchJr | 5〜7歳 | タブレットで使えるブロック型。文字が読めなくてもOK |
| Scratch | 7〜12歳 | 世界で最も使われている子供向けプログラミング環境 |
| Viscuit(ビスケット) | 4〜8歳 | お絵描き感覚で使える日本発のプログラミングツール |
| Python | 10歳〜 | テキスト型の入門として最適。AI開発にも使われる |
| micro:bit | 8歳〜 | 実際のハードウェアを動かせる。工作好きな子に最適 |
ポイント3:「作って楽しい」が大前提
プログラミング学習で最も大切なのは「自分で何かを作る体験」です。ゲーム作りやアニメーション作りなど、子供が「やってみたい!」と思えるテーマの本を選びましょう。理論的な解説ばかりの本は子供にとって退屈に感じられがちです。

【未就学児〜小学校低学年向け】おすすめプログラミング本
パソコンにまだ慣れていないお子さんでも楽しめる、入門レベルの本を紹介します。
『ルビィのぼうけん こんにちは!プログラミング』
フィンランドのプログラマーが書いた絵本で、パソコンを使わずにプログラミング的思考を学べるのが特徴です。「ルビィ」という女の子の冒険ストーリーを通じて、順序立てて考える力や問題を分解する力が自然と身につきます。
後半にはアンプラグド(コンピュータを使わない)アクティビティが収録されており、親子で一緒に取り組めます。対象年齢は4歳からで、プログラミング教育の最初の一歩として世界的に評価されている一冊です。
『できるキッズ 子どもと学ぶ ScratchJr プログラミング入門』
ScratchJrの使い方を一から丁寧に解説した本です。タブレットさえあれば5歳くらいから始められます。大きな文字とカラフルなイラストで構成されているので、子供が一人で読み進めることもできます。
『5才からはじめる すくすくプログラミング』
ScratchJrを使ったプログラミング入門書です。全ページカラーで、ステップごとに画面写真が掲載されています。操作手順が細かく書かれているので、保護者がプログラミング未経験でも安心して教えられます。
【小学校中学年〜高学年向け】おすすめプログラミング本
Scratchを本格的に学べる本を中心に紹介します。この年齢になると、自分でゲームやアニメーションを作る楽しさにハマるお子さんが増えてきます。
『できるキッズ 子どもと学ぶ Scratch3 プログラミング入門』
Scratchの基本操作からゲーム作りまで、段階的に学べる定番書です。Scratch公式サイトと照らし合わせながら進められるので、実践的なスキルが身につきます。
全11章構成で、章が進むごとに作れるものが高度になっていきます。最初は「猫を動かす」という簡単な操作から始まり、最終的には本格的なゲームが完成します。達成感を味わいながら学べる構成が魅力です。
『Scratchではじめよう!プログラミング入門 Scratch 3.0版』
日経BPが出版しているScratch入門書です。ゲーム作りを通じて変数・条件分岐・繰り返しなど、プログラミングの基礎概念をしっかり学べます。学校の授業でScratchを使う場合の予習・復習にも最適です。
『10才からはじめるプログラミング図鑑 Scratch 3.0対応版』
DK社(イギリス)の本を翻訳した大型図鑑で、ビジュアル重視の構成が特徴です。図やイラストが豊富なので、活字が苦手なお子さんでも楽しめます。Scratchだけでなく、PythonやHTMLの入門も収録されているため、テキストプログラミングへのステップアップも意識した一冊です。

【中学生向け】ステップアップにおすすめの本
Scratchからテキストプログラミングに移行したいお子さん向けの本を紹介します。
『12歳からはじめる ゼロからの Pythonゲームプログラミング教室』
ゲーム作りを通じてPythonを学べる入門書です。Scratchで身につけた論理的思考をPythonのコードに置き換える感覚で学習を進められます。サンプルコードのダウンロードも可能で、実際に動かしながら理解を深められます。
『Python 1年生 体験してわかる!会話でまなべる!プログラミングのしくみ』
翔泳社の「1年生シリーズ」は、対話形式で解説が進むため初心者にも読みやすい構成です。Pythonの基礎をやさしい言葉で説明しており、Python公式サイトからのインストール方法も丁寧に紹介されています。
プログラミング本を使った効果的な学習方法
良い本を手に入れても、使い方を間違えると効果が半減します。以下の学習方法を意識してみてください。
- 1日15〜30分の短時間学習を継続する
- 本に書いてあるコードをそのまま写すだけでなく「改造」してみる
- 完成した作品は家族に見せて「発表会」をする
- わからない箇所は飛ばしてOK。全体を一周してから戻る
- 親子で一緒に取り組むと子供のモチベーションが維持しやすい
特に重要なのが「改造」です。本の通りに作って終わりではなく、色を変えたり、キャラクターを入れ替えたり、ルールを追加したりすることで、「自分で考えて作る」という本質的なプログラミング力が養われます。
本を買っただけで満足してしまうケースが非常に多いです。最初の3日で最低1つの作品を完成させることを目標にしましょう。手を動かす習慣がつけば、あとは自然と続けられます。

本だけで物足りなくなったら
本で基礎を学んだ後、さらに学びを深めたい場合の選択肢を紹介します。
オンライン教材との併用
Code.orgは無料で使えるプログラミング学習プラットフォームです。ゲーム感覚で課題をクリアしていく仕組みで、本で学んだ知識の復習・応用に最適です。
プログラミングスクールの活用
本での独学に限界を感じたら、プログラミングスクールの利用も検討しましょう。講師からリアルタイムでフィードバックをもらえるので、本だけでは理解しにくかった概念がスッと腑に落ちることがあります。
プログラミングコンテストへの参加
作品を発表する場があると、学習のモチベーションが大きく向上します。全国小中学生プログラミング大会やScratchのオンラインコミュニティなど、子供が参加できるイベントやコンテストは数多く存在します。
よくある質問(FAQ)
Q. 何歳からプログラミングの本で学び始められますか?
A. 4〜5歳から始められる本があります。『ルビィのぼうけん』のようにパソコンを使わない絵本タイプなら、さらに低年齢から取り組めます。本格的にパソコンを使う学習は、マウス操作ができるようになる6〜7歳頃から始めるのが一般的です。
Q. 親がプログラミング未経験でも一緒に学べますか?
A. もちろん学べます。子供向けの本は操作手順が画面写真付きで丁寧に解説されているので、プログラミング経験がなくてもお子さんと一緒に進められます。むしろ親子で「わからないことを一緒に調べる」体験が、子供の学習意欲を高める効果があります。
Q. 本とオンライン教材、どちらが先がいいですか?
A. まずは本から始めるのがおすすめです。本は体系的に学べるため基礎知識を効率よくインプットできます。基礎が身についたら、オンライン教材で応用課題に取り組むとバランスが良い学習になります。
Q. Scratchの本とPythonの本、どちらを先に買うべきですか?
A. 小学生ならまずScratchの本から始めましょう。Scratchでプログラミングの基礎概念(変数・条件分岐・繰り返しなど)を理解してからPythonに進むと、スムーズに移行できます。
Q. 電子書籍と紙の本、どちらがおすすめですか?
A. プログラミング学習には紙の本がおすすめです。パソコンの画面を見ながら本を参照するため、同時に開けない電子書籍より紙の本のほうが使い勝手が良いです。タブレットやサブモニターがある場合は電子書籍でも問題ありません。
Q. 1冊を繰り返しやるべきですか?複数冊に手を出してもいいですか?
A. まずは1冊を最後までやりきることが大切です。途中で別の本に浮気すると、どれも中途半端になりがちです。1冊目を完了したら、次のステップの本に進みましょう。
まとめ:年齢に合った本を選んで「作る楽しさ」を体験しよう
- 未就学児には『ルビィのぼうけん』などアンプラグド系がおすすめ
- 小学校低学年にはScratchJrやViscuitの入門書を
- 小学校中〜高学年にはScratchの本でゲーム作りを体験
- 中学生以上にはPythonなどテキスト型言語の入門書へステップアップ
- 本を読むだけでなく手を動かして「改造」するのが上達の近道
- 1冊をやりきってから次の本に進む
プログラミング学習において、本は最もコスパの良い教材の一つです。お子さんの年齢と興味に合った一冊を見つけて、まずは一つ作品を完成させるところから始めてみてください。


