「ロボットプログラミングを始めたいけど、どの教材がいいかわからない…」という方にぜひ知ってほしいのがmBot(エムボット)です。mBotはMakeblock社が開発した教育用ロボットキットで、ドライバー1本で組み立てられ、Scratch互換のプログラミング環境で動かせます。
金属パーツとセンサーで構成されるmBotは、見た目にもロボットらしさがあって子供の所有欲をくすぐります。対象年齢は8歳からで、初心者でも30分〜1時間ほどで組み立てが完了し、すぐにプログラミングを始められるのが魅力です。
この記事では、mBotの基本的な使い方から、プログラミングの始め方、楽しい活用法まで詳しく解説します。

mBotとは?基本情報まとめ
mBotは中国のMakeblock社が開発した、子供向けのSTEM教育用ロボットキットです。Scratchベースのプログラミング環境「mBlock」を使って操作します。
| 項目 | mBot(初代) | mBot2 |
|---|---|---|
| 対象年齢 | 8歳〜 | 8歳〜 |
| 価格帯 | 1万円前後 | 約1.8万円前後 |
| 電源 | 単3電池4本 | 内蔵バッテリー(充電式) |
| 接続方式 | Bluetooth / 2.4G | Bluetooth / Wi-Fi |
| プログラミング | mBlock(Scratch互換) | mBlock(Scratch互換 + Python) |
| 搭載センサー | 超音波・ライントレース・光 | 超音波・ライントレース・光・ジャイロ・加速度 |
| マイコン | Arduino互換 | CyberPi(ESP32ベース) |
初代mBotは手ごろな価格で入門に最適、mBot2はセンサーが豊富でPythonにも対応した上位版という位置づけです。初めてなら初代mBot、長く使いたいならmBot2がおすすめです。
mBotの組み立て方
mBotの組み立てに必要な工具はドライバー1本だけ(キットに付属)です。組み立て時間は30分〜1時間が目安です。
組み立ての流れ
- パーツを確認する(本体フレーム・車輪・モーター・センサー・ネジ類)
- モーターを本体フレームにネジで固定する
- 車輪をモーターに取り付ける
- 超音波センサー(距離を測る目の部分)を前面に取り付ける
- ライントレースセンサーを底面に取り付ける
- メイン基板にケーブルを接続する
- 電池を入れてスイッチを入れる
説明書がイラスト付きでわかりやすいので、小学生でも保護者と一緒に取り組めば問題なく完成します。組み立て自体が「エンジニアリング体験」になるので、この段階から学びが始まっています。
組み立て前にパーツを写真で記録しておくと、後から分解・改造するときに元の状態がわかって便利です。
mBlockでプログラミングを始める
mBotのプログラミングには「mBlock」というMakeblock社のアプリを使います。Scratchと同じブロック型のプログラミング環境なので、Scratch経験者ならすぐに使いこなせます。
mBlockの入手方法
- デスクトップ版:mBlock公式サイトからダウンロード(Windows / macOS / Linux)
- Web版:ブラウザ上でそのまま使える
- モバイル版:iOS / Androidアプリ
mBotとの接続方法
- mBotの電源を入れる
- mBlockを起動する
- 「デバイスを追加」からmBotを選択する
- Bluetooth接続(またはUSBケーブル)で接続する
- 接続が完了するとブロックが使えるようになる

基本プログラミング:mBotを動かそう
接続ができたら、いよいよプログラミングでmBotを動かしてみましょう。
前に進む
「mBotを前に進む速さ50で走る」ブロックを配置して実行するだけで、mBotが前進します。速さの数字を変えればスピードが変わります。
回転する
左のモーターと右のモーターの速さを変えることで、mBotは旋回します。片方だけ動かせばその場で回転できます。
LEDを光らせる
mBotには2つのRGB LEDが搭載されています。「LEDの色を赤にする」ブロックを使えば、目の部分が赤く光ります。色をランダムに変えるプログラムも簡単に作れます。
音を鳴らす
ブザーを使って音階を鳴らすことも可能です。「きらきら星」のメロディを1音ずつプログラムして演奏させるのは定番の入門プロジェクトです。
「自分が書いたプログラムで目の前のロボットが動く」という体験は、画面上だけのプログラミングでは得られない感動があります。
センサーを使った応用プログラミング
mBotに搭載されたセンサーを活用すると、より高度な動きを実現できます。
障害物回避(超音波センサー)
前方の超音波センサーで距離を計測し、障害物が近づいたら自動的に方向を変えるプログラムです。「もし距離が20cm以下なら右に曲がる」という条件分岐で実現できます。
ライントレース(ライントレースセンサー)
黒い線を検知するセンサーを使って、床に描いた線の上をなぞって走るプログラムです。「左のセンサーが黒を検知したら左に曲がる」「右のセンサーが黒を検知したら右に曲がる」の組み合わせで実現します。
センサーを使ったプログラミングでは「条件分岐」の概念が自然に身につきます。「もし〜なら〜する」という論理構造は、あらゆるプログラミングの基盤です。
ライントレース用の黒いテープ(ビニールテープなど)を床や模造紙に貼って、自分だけのコースを作るのも楽しい活動です。コースを複雑にするほどプログラムの難易度も上がり、自然と試行錯誤が生まれます。
コース作りに使うのは、幅が2cm前後の黒いビニールテープです。貼り直しができるので、何度でもコースを組み替えられます。
mBotで身につくスキル
- プログラミング的思考:順序立てて命令を組み立てる力
- ハードウェアの理解:モーター・センサー・回路の仕組み
- デバッグ力:動きがおかしいときに原因を特定する力
- 創造力:拡張パーツで独自のロボットを設計する力
- 段階的学習:Scratch → Python へとスキルを積み上げる
よくある質問(Q&A)
Q. mBotとmBot2のどちらを買うべきですか?
予算が許すならmBot2がおすすめです。内蔵バッテリーで経済的ですし、Wi-Fi接続やジャイロセンサーなど機能が豊富です。ただし、まず試してみたいという場合は初代mBotでも十分な学習体験が得られます。
Q. Scratchの経験がなくても大丈夫ですか?
はい、mBlockはScratchと同じ操作感なので、初めてブロック型プログラミングに触れる子供でも使えます。ただし、先にScratchで基本操作に慣れておくとスムーズに進めるでしょう。
Q. 拡張パーツはありますか?
はい、Makeblock社から多数の拡張パーツが販売されています。アームの追加、カメラの搭載、追加センサーの取り付けなど、成長に合わせてロボットをアップグレードできます。
Q. プログラミング教室で使われていますか?
はい、多くのプログラミング教室でmBotが教材として採用されています。文部科学省の「みらプロ」でも活用事例が紹介されているなど、教育現場での信頼性も高いロボットキットです。

まとめ
mBotは、組み立て・プログラミング・動作確認のサイクルを手軽に体験できる教育用ロボットキットです。Scratch互換のプログラミング環境で敷居が低く、センサーを活用した応用プログラムまで段階的に学べます。
まずはキットを手に入れて組み立て、「前に進む」プログラムを1つ動かすところから始めましょう。自分のプログラムでロボットが動く感動を、ぜひお子さんと一緒に味わってください。



