ジュニア・プログラミング検定を受けようと決めたけれど、どうやって対策すればいいのか分からないと感じている保護者の方やお子さんは少なくありません。Scratchは触ったことがあるけれど、検定に合格するために何をすればよいのかがイマイチつかめない、という声もよく耳にします。
ジュニア・プログラミング検定はサーティファイが主催するScratch実技試験で、Entry(4級)からGold(1級)までの4段階が用意されています。暗記型のペーパーテストではなく、実際にScratchでプログラムを作成する実技形式であるため、普段からScratchに触れているかどうかが合否を大きく左右します。
この記事では、ジュニア・プログラミング検定の各級のレベルと出題内容、効率的な対策方法、そして合格のためのコツを具体的に解説します。お子さんの受験準備にぜひ役立ててください。
ジュニア・プログラミング検定の概要
まずは検定の基本情報を押さえておきましょう。
主催と試験形式
ジュニア・プログラミング検定は、ビジネス能力認定サーティファイが主催する検定試験です。試験はScratch 3.0を使った実技形式で行われ、制限時間内に課題のプログラムを完成させます。
受験資格に年齢制限はなく、どの級からでも受けられます。飛び級も可能なので、実力があればいきなりGold(1級)にチャレンジすることもできます。
各級のレベルと制限時間
- Entry(4級):制限時間30分。基本的なブロックの組み合わせ。初めての受験におすすめ
- Bronze(3級):制限時間40分。条件分岐や繰り返しの基本操作
- Silver(2級):制限時間40分。複数のスプライトの連携、変数の活用
- Gold(1級):制限時間50分。リストや複雑な条件判断、自由な発想力も求められる
受験方法と受験料
全国の認定試験会場で受験できます。プログラミング教室が試験会場になっていることも多く、通っている教室で受験できるケースもあります。受験料はEntry(4級)が2,500円、Bronze(3級)が2,600円、Silver(2級)が2,800円、Gold(1級)が3,000円です(税込)。

Entry(4級)の対策方法
Entry(4級)はもっとも基本的なレベルで、Scratchに触れ始めて数ヶ月のお子さんが対象です。
出題される主な内容
Entry(4級)で求められるスキルは以下のとおりです。
スプライト(キャラクター)の基本操作として、動き・見た目・音に関するブロックを正しく使えること。「〇歩動かす」「〇秒待つ」「〇と言う」といった基本ブロックを組み合わせて、指示どおりのプログラムを作成します。
「繰り返し」ブロックの基本的な使い方も出題範囲に含まれます。「10回繰り返す」「ずっと繰り返す」の違いを理解しておきましょう。
対策のポイント
Entry(4級)の対策は、Scratchの公式サイトにあるチュートリアルを一通りこなすことが基本です。「アニメーションを作ろう」「物語を作ろう」といったチュートリアルに取り組むと、試験で必要なブロックの使い方が自然と身につきます。
加えて、サーティファイの公式サイトで公開されているサンプル問題を解いてみましょう。出題形式に慣れておくだけで、本番での焦りを減らすことができます。
Bronze(3級)の対策方法
Bronze(3級)からは、プログラミングの基本的な概念がしっかり問われるようになります。
出題される主な内容
Bronze(3級)のポイントは「条件分岐」と「繰り返し」の組み合わせです。「もし〜なら」「もし〜なら〜でなければ」のブロックを使って、条件によって動作を変えるプログラムを作成します。
また、座標の概念(x座標・y座標)も理解しておく必要があります。スプライトを画面上の特定の位置に移動させる指示が出されるため、座標の仕組みが分かっていないと対応できません。
対策のポイント
条件分岐の練習には、簡単なゲームを作るのが効果的です。たとえば「マウスポインターに触れたらスコアが増える」「壁に当たったら跳ね返る」といったゲームを作ると、条件分岐と変数の使い方を同時に学べます。
座標については、Scratchのステージが横480ピクセル(-240〜240)、縦360ピクセル(-180〜180)であることを覚えておきましょう。実際にスプライトを座標指定で動かす練習を繰り返すと、座標の感覚がつかめてきます。
Silver(2級)の対策方法
Silver(2級)は中級レベルで、複数の要素を組み合わせたプログラミング力が問われます。
出題される主な内容
Silver(2級)では、複数のスプライトを連携させるプログラムが出題されます。「メッセージ」機能を使ったスプライト間の通信や、クローン(複製)機能を活用した動的なプログラムの作成が求められます。
変数を使った処理も重要なポイントです。スコアの管理やタイマー機能の実装など、変数を適切に使いこなせるかどうかが合否を分けます。
対策のポイント
Silver(2級)の対策には、シューティングゲームやクイズゲームなど、少し複雑な作品を自力で作る練習が効果的です。メッセージ機能やクローン機能を使うゲームを作ることで、実技試験で求められるスキルが自然と身につきます。
また、制限時間40分で課題をこなすためには、ブロックをすばやく見つけて組み合わせるスピードも必要です。普段から時間を意識して作品を作る練習をしておきましょう。

Gold(1級)の対策方法
Gold(1級)は最上位の級で、Scratchの機能をフル活用した高度なプログラミング力が問われます。
出題される主な内容
Gold(1級)では、リスト(配列)を使ったデータ管理や、複雑な条件判断を含むプログラムが出題されます。加えて、課題の一部に「自由制作」の要素が含まれることがあり、指示どおりに作るだけでなく、自分のアイデアを盛り込む力も評価されます。
対策のポイント
Gold(1級)の対策では、リストの操作に慣れておくことが最優先です。たとえば「ハイスコアの記録」「アイテムの管理」「クイズの問題データの格納」など、リストを使った実践的な作品を作ってみましょう。
自由制作の対策としては、普段から「こんなゲームがあったら面白いな」というアイデアをメモしておき、それをScratchで形にする練習を積んでおくことが有効です。アイデアを短時間で形にする経験を積んでおくと、本番でも落ち着いて対応できます。
全級共通の合格のコツ
どの級を受けるにしても、以下のコツを押さえておくと合格の可能性が高まります。
コツ1:サンプル問題を最低3回は解く
サンプル問題は1回解いて終わりにせず、最低3回は繰り返し解くことをおすすめします。1回目は時間を気にせずじっくり取り組み、2回目は時間を計って、3回目は制限時間内に完成を目指します。繰り返すことで出題パターンに慣れ、操作のスピードも上がります。
コツ2:課題文をしっかり読む
実技試験では、課題文に書かれた指示を正確に読み取ることが重要です。「〇回繰り返す」と「ずっと繰り返す」を読み間違えただけで不正解になります。焦って読み飛ばさず、最初に課題文をしっかり読んでから作業に取りかかる習慣をつけましょう。
コツ3:途中でこまめに動作確認する
プログラムを最後まで完成させてから動作確認すると、どこで間違えたか分からなくなることがあります。ブロックを数個つないだら緑の旗をクリックして動作を確認するという手順を繰り返すと、ミスに早く気づけます。

コツ4:ブロックの場所を暗記しておく
Scratchには「動き」「見た目」「音」「イベント」「制御」「調べる」「演算」「変数」「ブロック定義」の9カテゴリにブロックが分類されています。どのカテゴリにどのブロックがあるかを暗記しておくと、試験中にブロックを探す時間を短縮できます。
コツ5:本番と同じ環境で練習する
普段はタブレットでScratchを使っているお子さんも、試験ではパソコンで受験する場合がほとんどです。本番と同じパソコン環境で練習しておくことで、マウスの操作感や画面レイアウトの違いに戸惑うことがなくなります。
保護者ができるサポート
検定対策は子供が主体で進めるものですが、保護者のサポートも合格率を高めるうえで重要です。
練習のスケジュールを一緒に立てる
試験日から逆算して、1日あたりの練習時間や内容を計画しましょう。1日30分程度の練習を2〜4週間続ければ、多くの場合十分な対策になります。毎日長時間やるよりも、短時間でもコンスタントに続けることが大切です。
試験当日のメンタルケア
「落ちても大丈夫、チャレンジすること自体が偉い」という姿勢で送り出してあげてください。緊張しすぎると本来の実力が発揮できません。試験が終わったら、結果にかかわらず挑戦したことを認めてあげましょう。
検定対策をさらに詳しく知りたい方は、サーティファイの公式ページで最新の試験情報やサンプル問題を確認できます。また、Scratch公式サイトには他のユーザーが公開した作品が豊富に掲載されており、参考作品として学習に活用できます。
検定の出題形式や受験料は変更される場合があります。受験を申し込む前に、必ず公式サイトで最新情報を確認してください。また、試験当日はScratchの操作に必要なマウスやパソコンが会場に用意されているかどうかも事前に確認しておきましょう。
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