「プログラミングを習わせたいけど、英語も気になる。両方やらせると子供の負担が大きいかな…」
実はプログラミングと英語は非常に相性がよく、同時に学ぶことで相乗効果が期待できる組み合わせです。プログラミング言語の多くは英語をベースに設計されており、学習を進めるうちに自然と英語に触れる機会が増えていきます。
この記事では、プログラミング学習と英語力の関係性や、両方を効率よく伸ばすための方法について解説します。

プログラミングと英語の関係性
プログラミング言語は英語で設計されている
Python、JavaScript、C#、Swiftなど、主要なプログラミング言語のコマンドや関数名はすべて英語です。普段のプログラミング学習がそのまま英語のインプットになるのが大きな利点です。例えば「if(もし)」「for(繰り返し)」「print(表示)」「input(入力)」「return(返す)」など、プログラミングを学ぶと日常的に英単語に触れることになります。
エラーメッセージが英語で表示される
プログラムにバグがあると、エラーメッセージが英語で表示されます。「SyntaxError(文法エラー)」「NameError(名前エラー)」「TypeError(型エラー)」など、エラーを読み解く過程で英語の読解力が鍛えられます。
技術ドキュメントの多くが英語
プログラミングの情報やチュートリアルは英語で書かれたものが圧倒的に多いです。最新の情報にアクセスしようとすると、自然と英語の文章を読む必要が出てきます。
プログラミング学習で身につく英語力の種類
IT・技術系の語彙力
プログラミングを通じて、以下のような英単語が自然と身につきます。
プログラミングでよく使う英単語の例
- 動作系:run(実行)、stop(停止)、start(開始)、move(動く)、jump(ジャンプ)
- 条件系:if(もし)、else(それ以外)、while(〜の間)、true/false(正/偽)
- データ系:string(文字列)、number(数値)、list(リスト)、array(配列)
- 操作系:click(クリック)、drag(ドラッグ)、save(保存)、delete(削除)
- 色・位置系:color(色)、position(位置)、size(サイズ)、width/height(幅/高さ)
ここに出てくる単語は、小学生向けの英単語ドリルに載っている基礎語とかなり重なります。ドリルを1冊やっておくと、コードの中の単語が「知っている言葉」に変わります。
英語の文構造への理解
プログラミングのコマンドは英語の文法に近い構造で書かれています。例えば「player.move(10)」は「playerが10動く」という英語の主語+動詞の構造そのものです。こうしたパターンを繰り返し使うことで、英語の語順に対する感覚が養われます。
英語で調べる力
プログラミングでわからないことを検索するとき、英語で検索したほうが情報が多く見つかることを実感します。「英語が読めると便利だ」という動機づけが自然と生まれるのが、プログラミング×英語学習の強みです。

プログラミングと英語を同時に学ぶ具体的な方法
方法1:Scratchの言語設定を英語にする
Scratchは言語切り替えが可能です。日本語で基本操作を覚えた後に英語表示に切り替えると、プログラミングブロックの英語名を自然と覚えられます。いきなり全部英語にすると辛いので、少しずつ慣れていく方法がおすすめです。
方法2:Code.orgの英語版コースに挑戦する
Code.orgは元々英語で開発されたプラットフォームです。日本語版もありますが、英語版に切り替えて取り組むと、ゲーム感覚で英語の指示文を読む練習になります。イラストやアニメーションが豊富なので、英語がわからなくても視覚的に理解できる部分が多いです。
方法3:Pythonのコマンドを英語として意識する
Pythonに挑戦する際に、コマンドの意味を英語として理解するよう意識づけましょう。例えば「print」は「印刷する→画面に表示する」、「len」は「length(長さ)の略」など、英単語としての意味を一緒に教えると語彙が定着します。
Pythonを始めるなら、コマンドの意味まで日本語で丁寧に説明してくれる子供向けの入門書が読みやすいです。親が英語に自信がなくても一緒に進められます。
方法4:英語のプログラミングチュートリアル動画を観る
YouTubeには子供向けの英語プログラミングチュートリアルが多数あります。映像を見ながらだと英語がわからなくても操作は真似できますし、繰り返し聞くことでリスニング力も育ちます。
方法5:英語×プログラミングを同時に教えるスクールを利用する
英語でプログラミングを教える教室やオンラインスクールも増えています。ネイティブ講師がプログラミングを英語で教えてくれるため、自然な英語環境の中でプログラミングを学べます。
年齢別の取り組み方
小学校低学年(7〜9歳)
この段階ではプログラミングも英語もごく基礎レベルでOKです。Scratchの日本語→英語の切り替えや、プログラミングで使う簡単な英単語(move、stop、go、color、sizeなど)を遊びの中で覚えるくらいで十分です。
小学校高学年(10〜12歳)
英語の授業が始まる時期と重なるため、プログラミングで覚えた英単語が学校の授業で役立つ場面が増えます。Code.orgの英語版に挑戦したり、簡単なPythonコードの英語を読み解いたりする練習が効果的です。
知らない単語が出てきたときに自分で引ける小学生向けの英和辞典を机に置いておくと、「調べる→わかる」の流れが習慣になります。
中学生以上
テキストベースのプログラミングを本格的に学ぶ時期です。英語のドキュメントやStack Overflow(プログラマー向けQ&Aサイト)を読む機会も増えます。プログラミングの必要性に後押しされて、英語の読解力が飛躍的に伸びるケースも多いです。
注意点:英語学習を主目的にしない
プログラミング学習で英語力が伸びるのは、あくまで「副次的な効果」です。以下の点に注意しましょう。
- 「英語の勉強のためにプログラミングをやらせる」のは本末転倒
- 英語がわからないことでプログラミングが嫌いにならないよう配慮する
- 小学生のうちは日本語でのプログラミング学習が最優先
- 英語への興味が自然に出てきたら、そのタイミングで広げる
- プログラミングの楽しさが損なわれない範囲で英語を取り入れる

Q&A:プログラミングと英語に関するよくある質問
Q. 英語ができなくてもプログラミングは始められますか?
もちろん始められます。Scratchは日本語で操作できますし、Python等のテキスト言語も最初は短い英単語を数個覚えるだけで始められます。英語力は学習を進めるうちに自然とついてきます。
Q. 何歳くらいから英語×プログラミングの同時学習が効果的ですか?
一般的には小学3〜4年生頃から効果を感じやすくなります。学校でローマ字やアルファベットを学び始める時期と重なるため、プログラミングで使う英単語が学校の学習と結びつきやすいです。
Q. プログラミングで覚えた英語は実用的ですか?
IT業界で使われる専門用語を中心に実用的な語彙が身につきます。また、英語の文構造に慣れる効果もあるため、総合的な英語力の基礎固めとしても有効です。ただし、日常会話やライティングは別途の学習が必要です。
エラーメッセージやドキュメントに出てくる言い回しは独特なので、IT・プログラミングの英語表現をまとめた解説本を1冊持っておくと、中学生以降の読解がラクになります。
Q. 英語とプログラミングを同時に教えてくれる教室はありますか?
アミティーのプログラミングレッスン(英会話教室)やECCの英語プログラミング教室など、両方を組み合わせたサービスが増えています。コエテコなどの比較サイトで「英語 プログラミング」で検索すると見つけやすいです。
Q. 英語が苦手な子でも大丈夫ですか?
大丈夫です。最初は日本語環境でプログラミングの楽しさを覚えることが最優先です。プログラミングが好きになった後で、少しずつ英語の要素を取り入れていけば、「英語がわかるともっと楽しい」というポジティブな動機で自然と英語に向き合えるようになります。

まとめ
プログラミングと英語は密接に結びついており、プログラミング学習を通じて自然と英語に触れる機会が生まれます。プログラミング言語の英語コマンド、エラーメッセージの読解、英語ドキュメントへのアクセスなど、「英語が使えると便利」という実感が内発的な学習動機につながります。
ただし、英語学習を主目的にするのではなく、プログラミングの楽しさを軸に、自然と英語に触れる環境を整えるアプローチがおすすめです。お子さんのペースに合わせて、両方の力を楽しく伸ばしていきましょう。



